人工知能

2016年11月16日

「シンギュラリティ」という言葉を聞いたことがありますか?これは人工知能(AI)が人間の知能を超える分岐点のことをいいます。発明家で米グーグル在籍のレイ・カーツワイル氏が2045年に到来すると予測しました。人の心にまで入り込み始めたAIが社会、経済をゆさぶり、歴史を変える。そんな日が近づいています。現在ではすでにAIが小説を書いたり、作曲したりしています。チェス、囲碁、将棋などは人間がAIに勝てなくなりつつあります。
私は小学生の頃からSF(サイエンスフィクション)が好きで、良く映画を観たり本を読みました。その影響か「シンギュラリティ」のことを知った時、人間がAIに支配されている怖い未来を想像してしまいました。2045年にマンション清掃はどうなっているのでしょうか?ロボットが清掃しているのでしょうか。先日、新しい清掃のヒントが得られないかと思い東京ビックサイトへ行き清掃展を見てきました。掃除ロボットがありました。障害物を避けたり、人に近づくと「清掃しますのでどいてください」と声を掛けたりします。でも階段は降りれないし、窓台も拭けません。マンション清掃のロボット化はハードルが高い気がします。結局AIの指示で人間が掃除をしている?そんな世界は想像したくありません。
さて23期下期になり4回行った下期エリア会も終了しました。約400人の方にご出席いただきました。ありがとうございます。でも残念ながら都合が悪く出席できなかった方もいますので、その内容の一部をお伝えします。
今期の方針は「明るく笑顔で挨拶」と「Empathy(エンパシー)の気持ち」です。この二つの言葉はこれからも変わることはありません。「Empathy」とは「お客様への共感、お客様感情の完全な理解」という意味ですが、「思いやり、お客様の気持ちになって」と理解していただいても良いと思います。このEmpathyを理解するために事例を紹介します。新幹線の車内清掃を行っているJR東日本テクノハート 通称「TESSEI」で働く人達のエピソードです。これは2年前のピッカピカで紹介しましたが、初めての方もいますので改めてご紹介します。

Nさんがコンコーストイレで、ゴシゴシ磨いていました
すると・・・ 「うわー! 綺麗なトイレ!」
女性のお客さまが独り言のようにおっしゃいました。
このお言葉に、Nさんはジワジワと嬉しさが・・・
「もっともっと綺麗にしますよ・・・」
Nさんが独り言を言いながら、ゴシゴシゴシゴシ・・・

目の不自由な方が困っておられました
越後湯沢まで行かれるとのこと
時間がまだあったので待合室にご案内し 「後でお迎えにきますからね!」
お迎えにあがると 「たしか この前もご案内くださった方ですね」
その一言でEさんは言葉が出なくなりました
・・・覚えていただいて ありがとうございます・・・

Kさんがトイレの詰まりと格闘していました
大丈夫?間に合わなかったら使用停止にするからね!
便器に手を突っ込み 汗だくになりながら
大丈夫! 大丈夫! ありがとう!
Kさんのにっこり 誇らしげだった

男性のお客さまが
「なぜ ここにはゴミ箱がないんだ」と怒鳴っておられた
Kさんがかけより
「もうしわけございません わざわざありがとうございます」
お詫びしながらゴミを受け取りました
お客さまはとても不機嫌なご様子で歩いて行かれました
でも すぐに戻って来られ
「ありがとう!」と手を上げられた
お困りだったから 怒っていらっしゃったんです きっと

コメットのKさんがホームを巡回していると
赤ちゃんの靴下の片方が落ちていました
こんな寒い日に、赤ちゃんがかわいそう・・・
必死になってお客さまと赤ちゃんを探して歩きました
すると片方の靴下だけをはいた赤ちゃんが・・・
赤ちゃんを抱かれたお母さまは、片方の靴下をごらんになってびっくり
よかった!無事にお届けできて・・・

東日本大震災救援に見えられたアメリカのシスターが
お荷物をいっぱい持たれてホームにおられました
Kさんたち3人は力を合わせてお荷物を社内まで・・・
「感謝を込めて、みんなでお見送りしましょう!」
ほかのみんなも加わり、ホームに整列すると・・・
シスターが社内から出てこられ
一人一人に笑顔でキャンディを配られました
遠い国から ありがとうございます!

90歳くらいの女性のお客さまが新幹線のホームで困っておられました
長野から一人で荻窪まで行かれるとのこと
私は お客さまの手をとり中央線ホームまでご一緒の歩き始めました
そのとき お客さまは私の手をギュっと・・・
私もギュッと握り返しました
・・・大丈夫ですよ 私がおそばにいますから・・・

ロボット掃除機

 

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好意的と親しい関係は異なります

2016年10月16日

みなさんこんにちは
普段より私はみなさんに、お客様に対しては「明るく笑顔で挨拶」することをお願いしています。こちらから挨拶することでお客様も挨拶を返して下さいますし、コミュニケーションも生まれて良好な関係が築けるはずです。お客様は普段一生懸命に働いている私たちに好意的に接して下さいます。笑顔で、時には世間話を交えて・・・でもそれは、好意的なだけであって親しいわけではない・・・かもしれません。そこでみなさんにお願いです。普段笑顔で接していてもきちんとお客様との距離は保つように心がけてください。よろしくお願いします。
さて少し話を変えて物理的な「距離感」についてです。この距離に対する感覚は人によって異なります。私が学生のころ、エドワード・ホール著「かくれた次元」という本を読みました。人間の持つ距離感覚を空間設計に生かすことを書いた本です。
人間には「個体距離」という距離感覚があります。これは人間のもつ防御領域、つまり常に自分と他者との間を保っておきたい距離を指します。45cm~76cm位です。この距離内に家族や親しい人が入っても何も問題はありませんが、他人が入ってくると不快感や警戒感、恐怖感など様々な感情をおこすことになります。普通は身を引きます。
みなさんも「この人、話をする時顔が近いなぁ」こんな風に感じたことはありませんか?自分より近い個体距離を持つ人は、自分の個体距離の内側に入ってきますのでこのように感じます。逆に、自分ではその気がなくても相手に不快感を与えていることもあるわけです。バスを待つ時人はだいたい等間隔で並んでいます。これが「個体距離」です。
ちょっと人間観察してみてください。人によって「個体距離」が異なるのがわかります。面白いですよ。

かくれた次元

 

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リオオリンピック

2016年9月16日

リオオリンピックが8月21日に閉幕しました。17日間に渡り28競技306種目の競技が行われ、その間テレビに釘付けになった方も多かったと思います。私も一生懸命テレビを見て感動するやら興奮するやら忙しい17日間でした。選手達がここに辿り着くまでの努力は計り知れないものがあるでしょうし、その肩に担う期待や受けるプレッシャーは私の想像を超えたものだと思います。それらを乗り越えてきた選手たちは本当に輝いて見えました。でも今回凄いなあと思ったのは選手たちをここまで連れてきた監督です。
柔道界の古い体質を改革し選手が育つ環境を整えた井上康生監督、「選手に好かれたいとも信頼されたいとも思わない」と言い切り情熱と執念でレスリング女子を引っ張る栄和人監督、「スパルタ式」の厳しい指導で知られたシンクロナイズドスイミングの井村雅代監督などなど。強いリーダーシップで選手たちを育ててきた監督達です。中でも私が魅力的に感じたのは女子卓球を導いた村上恭和監督です。勝っても負けても派手なリアクションを見せず淡々としている姿が印象的でした。団体戦シングルスの試合中タイムをとると(卓球にタイムのルール導入を提言したのは村上監督だそうです)、戻ってきた伊藤選手に福原選手と石川選手が一生懸命アドバイスをして、そのままタイムアウトになってしまいます。その間監督はムスッと立っているだけで一言も声を掛けることができません。あれ?選手に時間取られちゃった。と思ったのですが、どうやら違うなと思い直しました。監督は選手にアドバイスする必要がないのだと。全て選手に任せているのだと思いました。そして何よりも選手は監督を信頼していて、横に監督が居るから選手は自信を持って試合に臨めるのだと思いました。この選手と監督との信頼関係はすごいです。村上監督だけでなく今回のオリンピックでは様々な競技で強い信頼で結ばれた監督と選手の姿に感動を貰うことができました。
さて話変わってちょっと心がほっこりするエンパシーのエピソードを紹介します。

エピソード(その4)
窓にメッセージが貼られていた。
「おじさんかぜひかないでね」「きれいにしてくれてありがとう」
大規模修繕工事中のマンションのサッシ窓に、かわいい絵とメッセージが貼られていました。これを書いたのは、そのマンションにお住いの保育園児Aちゃんでした。作業員たちはAちゃんのお宅のバルコニーを見るたび、癒され笑顔に。そして、そのかわいいメッセージに、やる気も貰っていました。
そんな作業員達を代表して、施工会社のみなさんとともにお礼のメッセージカードを作成。Aちゃんのお渡しすると、はにかみながら喜んでくれました。メッセージを通して、お住まいのみなさまと工事担当者のあいだに心の交流が生まれました。

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