クラス会

2017年12月22日

毎年この時期になると高校のクラス会があります。かれこれ10年くらい続いています。一回目のクラス会幹事は私の役目でした。しかし私はまったく動かず、友人から多くのブーイングをもらった末ついに重い腰を上げ、卒業30年目にして開いたクラス会が今も続いています。「いやいや30年くらい間を空けた方が久しぶり感もひとしおでいいよね。」という当時の私に誰も賛意を示してはくれませんでした。今年は53人のクラスメイトのうち20人が集まりました。卒業以来40年ぶりに会う友人も来ました。「オレ誰だかわかる?」「ん?分からん」「妻木だよ」「オー、妻木か!」この「オー」には40年の歳月が詰まっています。老けたんだろうな、白髪増えたし、太ったし。高校時代に時間を共有していた友人が、それぞれの人生を歩み、そしてまた集まります。自営業や先生もいますが多くは企業人です。企業といえば、今年を振り返ると様々な企業で不祥事がありました。私の友人が勤めている企業もあります。神戸製鋼所、日産、スバル、三菱マテリアル子会社、東レ子会社など。品質を誤魔化しお客様に嘘をついていることが共通しています。何万人も勤める大企業の一部の部門での不祥事なのでしょうが、会社としての信頼が失われました。それを取り返すのは並大抵の苦労ではないはずで、もしかすると倒産の危機に瀕するするかもしれません。たくさんの社員には家族もいて幸せに暮らしています。それが一瞬にして壊されるかもしれないという危機です。無事に年を越せるのか心配な人もいると思います。誰でも仕事をしていれば心がぶれそうになったことがあるはずです。でも最後は誰に後ろ指さされることなく真っ直ぐ前を向いていられることが大切なのだとつくづく思いました。勇気のいることなのだとも思います。私は来年もクラス会でその友人と会えることを切に願っています。

さて、そろそろ年の瀬も押し迫りました。みなさん今年も一年ありがとうございました。なかなか休みのとれない方もいると思いますがどうぞ良い年をお迎えください。

来年は戌年です。忠犬ハチ公、西郷さんのツン以外の犬の銅像を紹介します。ご存知でしょうか?

江戸時代の落語「元犬」のシロ

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技術の伝承

2017年11月17日

秋も深まる中、先日私は思い切って長年行きたいと思っていた日光東照宮に行ってきました。今までなかなか機会に恵まれず、なんと44年ぶり小学校6年生の遠足以来の訪問となりました。朝8時に新宿駅を出発し東武日光駅に10時着。そこからバスを利用するのですが、なんと渋滞でバスはいつ到着するか分からないとの案内。バスは諦め40分ほど歩いて東照宮に到着しました。東照宮は平成25年から平成31年にかけ平成の大修理を行っており、今年3月には陽明門の修理が終りピッカピカになったばかりです。私はその絢爛豪華さに驚きました。まるで日本じゃないようです。きっと江戸時代の人々も普段の風景とは異次元の様相を呈している陽明門を見て驚いたに違いありません。まさに江戸時代のテーマパークです。(以前そのように表現するテレビ番組を見ました。)東照宮の一ノ鳥居を潜った左には五重塔があります。1650年(慶安3年)に建てられたものですが焼失し1815年(文化12年)に再建されたものが現在に残っています。解説を読むと耐震構造に「心柱」が使われているとありました。「心柱」とは塔の中心を貫く一本の柱をさします。この心柱は日本最古である法隆寺の五重塔でも使われており、東京スカイツリーの耐震構造もその発想を応用していることから「心柱制振」と名付けられています。法隆寺の五重塔は607年(推古15年)創建で東京スカイツリーは2012年(平成24年)竣工です。それぞれ工法は異なりますが、1400年以上もの歳月の間に脈々と技術が伝わり、それぞれの時代の建物に生かされていることに感動を覚えます。

ところで、技術の伝承といえば、先日ニュースで「現代の名工149人」が選出されたと聞きました。自動車用の鋳造部品製造、着付け帯結びの創作、京都の湯葉製造工などの方々です。この名工達の技術はそれを必要とする多くの人がいるからこそ名工と言われるのだと思います。私たち大和ライフウィズはまだ24年の歳月しかたっていません。でも素晴らしい人達がたくさん働いています。いつしかウィズも高い清掃品質と素晴らし企業風土を備え、多くの人に必要とされる現代の名企業になりたいものだと思います。

さて、東照宮見学ですが、お決まりの「三猿(見ざる、聞かざる、言わざる)」と「眠り猫」を見学しましたが、だんだん人が多くなり身動きが取れなくなってきたので早々に引き上げました。昼食にカレーを食べ、14時の特急に乗り日光を後にしました。

日光東照宮へ向かう道

 

 

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コンパス

2017年10月20日

私の学生時代、オリエーテーリングが流行りました。私も参加したことがあります。オリエンテーリングとは仲間と一緒に野山を地図とコンパスを片手にいくつもの中間地点でチェックを受け目的地にいかに早く着けるかを競う競技です。

あの時私はリーダーシップを発揮し地図と現在地点を把握しながら仲間を導いていきました。でも結果は、迷いに迷い、ゴールした時には会場の設営は撤去され関係者も帰ったあと。誰もいない状態で大変寂しい思いをしました。今思えばリーダーシップを発揮したのがまずかった。なぜなら私は方向音痴なのです。中学2年の時、小金井市に引っ越したその日、ちょっと散歩のつもりで外に出たら自分の家が分からなくなり危うく遭難しそうになったこともあります。方向音痴の仕組みは2015年に米ダートマス大学のタウベ博士によって解明されました。脳には関係する4つの細胞があり役割を果たしているそうですが、簡単に言うと、自分の頭の中の地図が曖昧で東西南北の感覚が弱いことによります。まさに自分に当てはまります。でも最近私は道に迷うことはありません。なぜなら腕時計にコンパスを取り付けているからです。駅の改札を出ても東西南北がわかるので正確に第一歩を踏み出せます。先日あるマンションを訪ねた時、私の腕時計を見てクリーンスタッフさんから「これは何ですか?」と聞かれました。「これはコンパスです。私は方向音痴なので道を間違えないように着けています。」と答えると、「妻木さん、道は間違えても会社運営の方向は間違えないように頑張ってください」と励まされました。

仕事を正しく進めるためのコンパスは何でしょうか?それは仕事をする目的だと思います。みなさんは何のために仕事をしますか?マンションを綺麗にしたいから?お客様に喜んでもらいたいから?お金を稼ぎたいから?多くの人がお金を稼ぎたいから、つまり家族や自分のために仕事をするのだと思います。それは私も同じです。ではお金を稼ぐとはどういうことでしょうか。私たちはマンションを綺麗に清掃します。それが対価を受け取るためのサービスです。お客様はそのサービスを受け取り、そのサービスに満足して対価を払います。お客様の喜ぶ仕事ができて初めてお金を稼ぐことができます。つまり、マンションを綺麗にすることとお客様に喜んでもらうこととお金を稼ぐことは三位一体なのです。これが仕事をする目的で、この三つを忘れず進めば正しい仕事の道を歩むことができるのだと思います。

余談ですが作家の夏目漱石も方向音痴で、ロンドン留学中に外出先から寄宿舎に戻る道を20回も教えてもらったというエピソードがあるそうです。それを知り、最近私は方向音痴が自慢になってきました。

 

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