新幹線お掃除の天使たち

2014年10月30日

みなさんこんにちは
「新幹線お掃除の天使たち」本のタイトルです。読まれた方もいらっしゃるかもしれません。
先日大和ライフネクストで、この本の舞台となる、新幹線の掃除をしているJR東日本テクノハート 通称「TESSEI」という会社の方による講演会が行われました。今回はその講演会で紹介されたクリーンスタッフのエピソードを紹介します。

Nさんがコンコーストイレで、ゴシゴシ磨いていました
すると・・・ 「うわー! 綺麗なトイレ!」
女性のお客さまが独り言のようにおっしゃいました。
このお言葉に、Nさんはジワジワと嬉しさが・・・
「もっともっと綺麗にしますよ・・・」
Nさんが独り言を言いながら、ゴシゴシゴシゴシ・・・

目の不自由な方が困っておられました
越後湯沢まで行かれるとのこと
時間がまだあったので待合室にご案内し 「後でお迎えにきますからね!」
お迎えにあがると 「たしか この前もご案内くださった方ですね」
その一言でEさんは言葉が出なくなりました
・・・覚えていただいて ありがとうございます・・・

女性のお客さまが不安げなお顔でエスカレーターの方を見つめておられました
お子さま二人だけで「やまびこ」に乗車されるとのこと
Mさんは、お子さまの歳・恰好・乗車列車などをうかがい、
「わたくしにおまかせください」
「お二人は、しっかり並んでお待ちでしたよ!」
「ありがとうございます!」
お母さまは何度も何度も振り返りながら帰られました。
お子さま二人だけのすてきな旅  行ってらっしゃい!

Kさんがトイレの詰まりと格闘していました
大丈夫?間に合わなかったら使用停止にするからね!
便器に手を突っ込み 汗だくになりながら
大丈夫! 大丈夫! ありがとう!
Kさんのにっこり 誇らしげだった

車内清掃をホームから熱心にご覧になっている外国のお客さまが数名いらっしゃいました
作業終了後、ホームで整列し一礼すると・・・
割れるような拍手と歓声!!
そばにいた日本人の方も「ご苦労さま!」
スタッフ一同感激し、本当に幸せでした
新幹線劇場!って、なんてすてきなんだろう!

Mさんがホームから清掃の終わった社内を見ながらホームを歩いていると
2号車の窓の外がわに鳥の糞が・・・
「あっ!」Mさんがサッと拭くと
車内のお客さまが窓越しに口の動きで「あ・り・が・と・う」
にっこりと何度も手を振っていただきました
「行・っ・て・ら・っ・し・ゃ・い・ま・せ」
Mさんも思わずにっこりと、手を振っていました

男性のお客さまが
「なぜ ここにはゴミ箱がないんだ」と怒鳴っておられた
Kさんがかけより
「もうしわけございません わざわざありがとうございます」
お詫びしながらゴミを受け取りました
お客さまはとても不機嫌なご様子で歩いて行かれました
でも すぐに戻って来られ
「ありがとう!」と手を上げられた
お困りだったから 怒っていらっしゃったんです きっと

コメットのKさんがホームを巡回していると
赤ちゃんの靴下の片方が落ちていました
こんな寒い日に、赤ちゃんがかわいそう・・・
必死になってお客さまと赤ちゃんを探して歩きました
すると片方の靴下だけをはいた赤ちゃんが・・・
赤ちゃんを抱かれたお母さまは、片方の靴下をごらんになってびっくり
よかった!無事にお届けできて・・・

東日本大震災救援に見えられたアメリカのシスターが
お荷物をいっぱい持たれてホームにおられました
Kさんたち3人は力を合わせてお荷物を社内まで・・・
「感謝を込めて、みんなでお見送りしましょう!」
ほかのみんなも加わり、ホームに整列すると・・・
シスターが社内から出てこられ
一人一人に笑顔でキャンディを配られました
遠い国から ありがとうございます!

90歳くらいの女性のお客さまが新幹線のホームで困っておられました
長野から一人で荻窪まで行かれるとのこと
私は お客さまの手をとり中央線ホームまでご一緒の歩き始めました
そのとき お客さまは私の手をギュっと・・・
私もギュッと握り返しました
・・・大丈夫ですよ 私がおそばにいますから・・・

TESSEIの人は自分たちの職場である新幹線を新幹線劇場と呼んでいます。
そして自分たちがその登場人物として清掃を演じているようです。
そうであるならば、みなさんの現場もそれぞれが劇場で、みなさんがその出演者です。
きっとすてきなエピソードがあるに違いない。そう思います。
黙々と仕事をするだけでなく、ちょっと清掃を演じてみる。そんな気持ちが「魅せる清掃」に繋がるのだと思います。
すてきなエピソード。是非私にも教えてください。

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