大人はどうして働くの?

2016年7月16日

先日こんなタイトルの子供向けの本を読みました。
そして自分は子供の頃、ボーイング747のパイロットになりたかったのを思い出しました。
当時は飛行機に憧れて羽田空港へ写真を撮りに行ったり、部屋の天井にボーイング747の操縦席のポスターを貼って眺めたりしていました。でもその頃は「なりたい」のであって「働く」とは別だったような気がします。
自分は何のために働いているんだっけ?子供達から「なんで働いているの?」と聞かれた記憶もありません。生活のため?確かにそうですが、もうちょっとカッコよく答えるとしたらなんでしょう。
この本では様々な分野で働く7人の識者が子供達からの問いに答えています。
*人はたくさんの人の助けがあって成長する。自分を応援してくれた人に働いて恩返しをする(天野篤)
*自分が楽しいからとか好きだからではなく自分以外の誰かのためになるから(有川浩)
*みんなが働かないと社会が成り立たないから。そして自分がやったことを誰かが喜んでくれて、それが嬉しいから(池上彰)
*人間は生まれた時から一人では生きられない。他の人間と助け合って生き延びる動物。
助け合って生き延びるために、自分も誰かの役に立ちたい。これが働く理由。(坂本ふじヱ)
*自分や家族が生きるため。そして自分が楽しむため。(浜矩子)
*仲間と力を合わせて、必死になってなにかを成し遂げようとする気持ち。その時に生まれる大きな大きなエネルギーで、人は生き生きと輝く。人が働く理由はきっとそこにあると思う。(樋口泰行)
*「人のためになっている」という実感をもてることは社会の中で自分の居場所があるということで、それはさみしくないということ。人はさみしく生きるのが嫌だから働く(三浦しをん)
人それぞれ様々な理由があります。自分に振り返るとどうでしょう。まずは間違いなく「家族のため生活のため」です。次に「自分のやった仕事で人が喜んで欲しい。もし出来れば少し褒めてほしい」というのが私の働く理由のように思います。
それを考えると、清掃の仕事はとても自分に合っていると思います。
清掃して綺麗になるとお客様に喜んでもらえます。そして「ありがとう」という言葉を聞くこともできます。清掃は自分のやったことが直接自分に返ってくるとても分かりやすい仕事だと思います。みなさんは何のために働いていますか?「喜んでもらって、ちょっと褒めてもらう」のもお勧めです。
さて、今月も「エンパシー(Empathy)」のエピソードを紹介します。

エピソード(その3)
―お子さまの成長を見守れる仕事―
お子さまの成長に頬を緩めながら、今日もマンションをきれいにする。
「管理員さん、このさなぎを観察しているから、取らないでほしいんだ。」
マンションの共用部分の面格子にくっついたさなぎを指さす、お住まいの小学生のお子様にお願いされたYフトントマネージャー。
羽化するまで時間はかからないだろうと考え、「お子さまがこのさなぎを観察中です。暖かく見守ってあげてください。」とそこに貼り紙をしました。しばらくして、さなぎは無事に羽化。そのお子さまは最後まで、観察をつづけられました。
Yフロントマネージャーは言います。本当に子どもが大好き。エントランスのガラスやエレベーターの鏡に付いたお子さまの「手形」を拭くとき、「少しずつ大きくなっていくな」とその成長に頬を緩めながら、今日もマンションをきれいにしています。

上へもどる

こんな会社です

月別アーカイブ